エッセンシャルオイル(精油)には、香りを楽しむ以外にもさまざまな活用法があります。ここでは、できるだけ特別な器具や材料を使わずに、手軽に楽しめる方法をご紹介します。
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- ティッシュやコットンに
- ティッシュやコットン、またはハンカチに、エッセンシャルオイル(精油)を1〜2滴落とし、机やテーブルの上などに置いて香りを楽しみます。おやすみの際には、ラベンダーやサンダルウッドなど、鎮静作用のある香りを使って枕元に・・・。
- マグカップで
- お部屋の空気を手早くリフレッシュしたいときにおすすめ。熱湯を入れたマグカップに、エッセンシャルオイル(精油)を3〜5滴。お湯の熱でオイルが揮発し、香りがお部屋全体に広がっていきます。
- 蒸気吸入法
- ボウルにはったお湯にエッセンシャルオイル(精油)を1〜2滴落とし、蒸気が逃げないよう頭からすっぽりとバスタオルをかぶったら、目を閉じて深呼吸。ユーカリやカユプテを使い、喉の痛みや鼻づまりを緩和させる目的として、よく取り入れられる方法です(お子様やぜんそくの方は行わないでください)。
- アロマライトなどの器具を使って
- 香りを長時間お部屋全体に広げたい場合は、器具を使用します。アロマバーナー、アロマライトは、それぞれロウソクの炎と電球の熱でオイルを温めて香りを広げ、ディフューザーは、電気式のポンプの力でエッセンシャルオイル(精油)の成分を拡散し、より広範囲にわたって香りを広げます。
- フレグランススプレー
- 1本作っておくと、リビングやキッチン、玄関など、どこでも使えて大変便利です。市販のスプレーボトルに水道水100mlを入れ、そこにエッセンシャルオイル(精油)を合計10〜20滴加えます。使うたびによく振ってからスプレーしましょう。
おすすめは、レモンやオレンジなどの柑橘系を中心としたブレンド(もちろん単独でもOKです)。ラベンダーやペパーミントなどとの相性はもちろん、ユーカリやティートゥリーを加えれば、家中で使える頼もしい除菌消臭スプレーになってくれます。
夏はレモングラスやシトロネラを基調にすると、虫除けとしても大活躍です。
- 【ポイント!】
*無水エタノール(薬局で手に入ります)を全体の10%程度使用すると、エッセンシャルオイル(精油)と水がよく混ざるようになります。先にエタノールとオイルを混ぜてから、水を加えましょう。
*スプレーボトルはガラス製のほか、ポリエチレン(PE)やペット(PET)樹脂製も使用できます。
*虫除けなどで肌につける場合は、出来上がったスプレー液でパッチテストを行ってください。
- 【ポイント!】
- 外出時にも
- 外出先でちょっと気分転換したいときには、エッセンシャルオイル(精油)のキャップを開けて、2〜3回深呼吸。柑橘系やジャスミンなど、心を元気にしてくれる香りをお守り代わりに携帯してみてはいかがでしょうか。
また、オイルを落としたティッシュやハンカチを胸のポケットに入れておけば、体温で温められ、ほのかな香りを長く楽しむことができます。

- 全身浴、半身浴
- バスタブにはったお湯に、エッセンシャルオイル(精油)を合計3〜6滴(半身浴の場合は2〜3滴)。よくかき混ぜ拡散させてから入浴します。あらかじめエッセンシャルオイル(精油)を小さじ1杯程度のキャリアオイルに混ぜてからお湯に入れると、全体によく広がり、肌への刺激も緩和させ、さらにキャリアオイルの保湿効果で入浴後のお肌もしっとりとします。
- リラックスしたいとき、おやすみ前
副交感神経を優位にさせる、38℃くらいのぬるめのお湯に入浴。ラベンダーやカモミールローマン、ネロリなど、リラックス効果のあるエッセンシャルオイル(精油)を使い、香りを楽しみながら一日の疲れを癒しましょう。- リフレッシュしたい、元気が欲しい
42℃くらいでの短時間入浴が、全身の活力を増進させます。おすすめは、心を元気づけ集中力を向上させるローズマリー。また、オレンジやグレープフルーツなどの柑橘系や、ローズウッドなども気分を明るく高めてくれます。- 【気をつけること】
*エッセンシャルオイル(精油)の中には、ペパーミントやレモングラス、シトロネラなど、入浴に用いると敏感な肌を刺激する可能性を持つものがあります。各オイル詳細ページの注意事項を確認してください。また、その他のオイルについても、人によって刺激を感じることがありますので、初めて使用するオイルは、2〜3滴程度のごく少量から導入されることをおすすめします。
- リラックスしたいとき、おやすみ前
- 手浴
- 手浴は、手や腕の疲れ、肩こりに有効です。お湯をはった洗面器にエッセンシャルオイル(精油)を1〜2滴入れ、よくかき混ぜてから手首まで15分ほど浸します。お湯の中で軽く手のひらや指をもみほぐすとさらに効果的。血行を促すとされるローズマリーや、リラックス効果のあるラベンダーなどがおすすめです。
- 足浴
- 足浴も、手浴と同じくお湯にエッセンシャルオイル(精油)を1〜2滴落とし、くるぶしの少し上まで15分ほど浸します。脚のむくみには、体液の循環を促すとされるジュニパーベリーやサイプレス、冷えにはローズマリー、また、蒸れやにおいが気になる季節には、殺菌効果のあるレモングラスやティートゥリーがおすすめです。
- シャワーでも
- バスタブに栓をしてほんの少しお湯をためたら、エッセンシャルオイル(精油)を3〜5滴落として中でシャワーを浴びます。バスタブの中で浴びられない場合は、お湯をはった洗面器にオイルを落として足元に。立ち上る香りでシャワーのリフレッシュ効果もいっそうアップします。

- アロママッサージの手引き
- 植物性のキャリアオイルにエッセンシャルオイル(精油)を加えて行う、アロママッサージ。気になる部分の引き締めや、香りによるリラクゼーションなど、さまざまな効果が期待できます。
マッサージは、体が温まってオイルの浸透が良くなっている入浴後に行うのがおすすめ。マッサージオイル(下記参照)を少しずつ手のひらにとり、よく温めてから体につけ、優しくさするようにマッサージしましょう。終わった後は洗い流さず、しばらくリラックスしてから余分な油のみを拭き取ります。
- マッサージオイルの基本
- エッセンシャルオイル(精油)を入れる場合は、その濃度が全体の1%以下となるように、キャリアオイルにブレンドします。なお、フェイシャル用や敏感肌の方は、その半分の0.5%以下に希釈してください。
<例> 濃度1%のマッサージオイルを10ml(全身マッサージ1回分)作るとき
10ml (キャリアオイルの量)x 1%= 0.1ml(エッセンシャルオイルの量)
エッセンシャルオイル(精油)の1滴は約0.05mlですので、この場合、使用できる量は2滴までとなります。
- 手軽なマッサージオイルの作り方
- アロママッサージ用に小皿などを1つ用意しておくと便利です。そこにキャリアオイル10ml(料理用の計量スプーンで小さじ2杯)を入れ、エッセンシャルオイル(精油)合計2滴を落としてよく混ぜれば、全身マッサージ1回分の出来上がりです。
保存料などを一切含まない天然のマッサージオイルですので、使用する分だけをその都度ブレンドするのが理想的です。
- 目的別エッセンシャルオイル(精油)
- アロママッサージに利用される代表的なエッセンシャルオイル(精油)です。なお、キャリアオイルはスイートアーモンドやグレープシードがもっとも一般的。ホホバ、アプリコットカーネルなども頻繁に用いられます。
リラクゼーション ラベンダー、ゼラニウム、イランイラン、クラリセージ、カモミールローマン、プチグレン、ベルガモット シェイプアップ グレープフルーツ、フェンネルスイート、サイプレス、ジュニパーベリー 脚のむくみ・セルライト ジュニパーベリー、サイプレス、ゼラニウム、グレープフルーツ、フェンネルスイート 肩こり ローズマリー、ラベンダー、マジョラムスイート、クラリセージ 関節、筋肉のトラブル ローズマリー、マジョラムスイート、ラベンダー、ユーカリ、カユプテ、クラリセージ、ブラックペッパー、レモングラス 手足の冷え ローズマリー、マジョラムスイート、クラリセージ、ブラックペッパー、ラベンダー、パイン 食欲不振 ベルガモット、オレンジスイート、レモン、マンダリン、パルマローザ、レモングラス、ブラックペッパー フェイシャルケア (敏感肌)
カモミールローマン、ネロリ、ラベンダー、フランキンセンス、メリッサ、サンダルウッド
(乾燥・老化肌)
パルマローザ、ローズウッド、カモミールローマン、ラベンダー、フランキンセンス、ゼラニウム、イランイラン、ローズ、ジャスミン
(脂性・混合肌)
ゼラニウム、ラベンダー、プチグレン、イランイラン、ローズマリー、ジュニパーベリー、サイプレス- 【気をつけること】
*アロママッサージを行う際は、必ず事前のパッチテストを行ってください。
*柑橘系のエッセンシャルオイル(精油)は、光に反応して肌を刺激する可能性がありますので、マッサージに使った場合は、使用後8時間は直射日光を浴びないようにしてください。
*7歳未満のお子様には、エッセンシャルオイル(精油)を使用したマッサージを行わないでください。それ以上のお子様の場合は、濃度を一般の半分以下にして調節します。
*マッサージオイルが余ってしまったときや、まとめて作ったときは、密閉できる清潔なガラス容器に入れ、冷暗所で保存して2週間以内に使い切るようにしましょう。 - 【気をつけること】

- 手作りローション
- ガラス製のビンに、キャリアオイル5ml(料理用の計量スプーンで小さじ1杯)とエッセンシャルオイル(精油)3滴を入れて混ぜ、そこに精製水(薬局で手に入ります)50mlを加えます。毎回よく振ってから手やコットンに取って使いましょう。使用するエッセンシャルオイル(精油)は、上のアロママッサージ「目的別エッセンシャルオイル」のフェイシャルケア欄を参考にしてください。キャリアオイルの種類は問いません。
- 【気をつけること】
*スキンケアにエッセンシャルオイル(精油)を用いる場合は、必ず事前のパッチテストを行ってください。
*柑橘系のエッセンシャルオイル(精油)は、光に反応して肌を刺激する可能性がありますので、ローションに加えた場合は、日中のお出かけ前に使用しないでください。
*オイルと水は分離しますので、必ず使用の直前によく振ってください。また、保存料などを一切含んでおりませんので、作ったローションは冷暗所に保存して、2週間以内に使い切るようにしましょう。
- 【気をつけること】
- シャンプー、リンス
- 無香料のシャンプーやリンスに、1%程度のエッセンシャルオイル(精油)を加えます。その都度加える場合は、1回分につき1滴でOK。ドライヘアにはイランイランやゼラニウム、オイリーヘアにはラベンダーやシダーウッド(アトラス、バージニア)、そして、フケなど頭皮のトラブルにはローズマリーがおすすめです。よく混ぜてから、いつもと同じようにシャンプー(またはリンス)しましょう。

- 洗濯に
- ユーカリのエッセンシャルオイル(精油)には優れた浸透能力があり、洗濯に使用すると、繊維の間の汚れを落とす力がアップします。3〜5滴をあらかじめ洗剤に加えて使いましょう。
また、すすぎ水にユーカリやティートゥリー、ラベンダーのエッセンシャルオイル(精油)を加えれば、洗濯物の除菌ができ、部屋干ししたときのいやなにおいを防ぐことができます。
- キッチン
- カウンターやシンク、コンロまわりの拭き掃除には、オレンジやレモンなどの柑橘系オイルがおすすめ。さわやかな香りが広がるだけでなく、べたつきがちな部分もさっぱりと拭きあがり、除菌にも効果を発揮します。水またはぬるま湯に3〜4滴落として使いましょう(敏感肌の方は手袋を)。
また、排水口やゴミ箱には、ユーカリやティートゥリー、ペパーミントなどのエッセンシャルオイル(精油)を数滴垂らしておくと、においの発生と雑菌の繁殖を防ぐことができます。
- 拭き掃除に
- バケツの水にユーカリやティートゥリー、ラベンダーなどのエッセンシャルオイル(精油)を3〜4滴落とし、床や壁を拭きます。天然の成分だけで除菌ができるので、お子様のいるお部屋でも安心です。
- お風呂のカビ除け
- 市販のスプレーボトルに無水エタノール(薬局で手に入ります)50mlを入れ、抗真菌作用のあるティートゥリー、レモングラスなどのエッセンシャルオイル(精油)を10滴加えてよく混ぜます。浴室使用後、冷たい水で壁や床を流して温度を下げたあとに、カビの生えやすい場所にスプレーして使いましょう。
スプレーボトルはガラス製のほか、ポリエチレン(PE)やペット(PET)樹脂製も使用できます。
- 衣類の防虫
- 植物が持つ昆虫忌避作用を、衣類の防虫に活かす方法です。シダーウッド(バージニア、アトラス)やシトロネラ、レモングラス、ラベンダーなどのエッセンシャルオイル(精油)をティッシュやコットンに数滴落とし、衣類に直接触れないようにして、タンスやクローゼットにしまっておきます。2ヵ月程度を目安にオイルを足すようにしましょう。
- 原液を肌につけないでください。
- 目に入れないでください。
- 飲用しないでください。
- 火気に注意し、お子様の手の届かないところに保管してください。
- 妊娠中の方や体調に問題のある方は、医師に相談してからご使用ください。
- 肌につける場合は、その濃度が全体の1%以下(フェイシャル用や敏感肌の方は0.5%以下)になるようにキャリアオイル等で希釈し、事前にパッチテスト(下記)を行ってからご使用ください。また、アロマバスなどの利用法を含め、肌への使用は自己の管理の元でごく少量から導入し、異常が感じられた場合は直ちに使用をおやめください。
- 柑橘系のエッセンシャルオイル(精油)は、光に反応して皮膚を刺激する可能性がありますので、肌につけた場合は、使用後8時間は直射日光を浴びないようにしてください。
- 当サイトで紹介しているエッセンシャルオイルの心理的、身体的影響については、アロマテラピーで考えられている一般的な作用であり、医学的な効能を謳ったものではありません。アロマテラピーは人間が本来持つ自然治癒力を補うものと理解し、体調に問題のある方は医師の診断を受けるようにしてください。
- その他、各オイル詳細ページの注意事項もお読みください。
エッセンシャルオイル(精油)を肌につける場合は、そのオイルが肌に合うかどうかを事前にテストします。実際に使用するものと同じ濃度に希釈したオイルを腕の内側に1滴落として24時間放置し、もし肌にかゆみや炎症が起こった場合は、そのオイルの使用を避けてください。
